恒例の福島市小学校鼓笛パレード 最後の参加となった小学校も 校歌演奏が多い理由を深掘り  (24/05/15 20:00)

2024年で47回目となる「福島市小学校鼓笛パレード」
市内の小学生が中心市街地を堂々と行進し「栄冠は君に輝く」や校歌などを披露した。

<親も子もいい思い出に>
参加した6年生の児童は「心に残るような思い出になりました」「ちょっと緊張したけど頑張れました」と話す。
沿道では、我が子のベストショットを撮影しようと家族や親戚も大興奮。中には、走って追いかける人の姿もあった。
保護者は「大変でした…暑かったです。撮影は…見てみないとわからないですけど、できるだけ頑張りました」と話した。

<少子化 2001年の6割の児童数に>
44校から2750人が参加した今年の鼓笛パレード。2001年は49校から4400人が参加した。鼓笛パレードに参加する児童の数は少子化により年々少なくなっていて、2024年は2001年の6割ほどとなっている。

<金谷川小学校 最後のパレード>
全員が力を合わせて、一つの音色を生み出す一大行事の鼓笛。一方で、今年で最後という学校もある。
24番目で演奏を披露する金谷川小学校。明治6年創立のこの学校は、2025年春に統合されるため2024年度で149年の歴史に幕を降ろす。
児童31人、金谷川小学校としては最後の鼓笛パレード。半年以上前から練習してきた、伝統の校歌を披露した。

鍵盤ハーモニカを担当した、4年生の山田翔太さん。きょうは力強い応援団に見守られていた。父・泰広さん、祖父・泰一さんは、2人とも金谷川小学校の卒業生。3世代でこの校歌を歌ってきた。
パレードに合わせて場所を変えながら、翔太さんの演奏をベストポジションで狙う。父・泰広さんは「僕も小さい頃から演奏していましたし、すごく懐かしいというか思いのある校歌」だと話した。

力強い演奏に、大きな拍手が送られた金谷川小学校の児童たち。「最後の鼓笛」を終え、表情には充実感があった。
4年生の山田翔太さんは、演奏中にお父さんとおじいちゃんの喜んでいる顔が見えたと話す。また6年生の児童は「たくさん練習したことが結果としてでた」と話し、5年生の児童は「最後だったので、気持ちを込めて弾きました」と話した。
学校が統合されても、歌い継がれてきた「校歌」はいつまでも心に刻まれる。

<2024年は39校が校歌を演奏>
2019年に演奏された曲を見てみると、一番多かったのは「アフリカンシンフォニー」だった。ほかには「負けないで」「木星」「キセキ」「栄光の架橋」など演奏されていた。それが、2024年は39校が「校歌」で、あとは「栄冠は君に輝く」「世界に一つだけの花」が1校ずつだった。

<どうして校歌を選ぶ学校が多い?>
2022年に、コロナ対策で「とうほうみんなのスタジアム」で行われた鼓笛パレードを見てみると、実はこの年からほとんどが校歌の演奏をしていた。福島市教育委員会によると「会場の違いで時間制限があり、2曲演奏できたものを1曲に絞ったことが大きな要因」という。
現在も学校に負担がかからないよう、演奏は1曲となっている。
コロナ禍前の2019年も2曲目として39校は校歌を演奏していたが、1曲となった今、多くが校歌を選択するのは「古関裕而作曲のものが多く、郷土と学校に対する誇りを育む狙いがあるのでは?」という。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近のコメント

表示できるコメントはありません。
ページ上部へ戻る